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ヘビの拒食の原因と対処法

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こんにちは、もふりっず 代表の杉本裕城です。
冷凍ヒヨコを主軸に、爬虫類・猛禽類用の冷凍エサの製造と販売をしています。
「冷凍エサに、まるで活きエサのような新鮮さを。」をコンセプトに獣医監修の最高品質冷凍エサを製造しています。

ボールパイソンやコーンスネーク、カーペットパイソンなど現在数多くの種類のヘビがペットとして流通しています。
そんなヘビを飼育している方からよく聞くお悩みが「拒食」です。
今回は、ヘビの拒食の原因(考えられる理由)と対処法をお伝えします。

拒食の原因

拒食が起きる理由として考えられるものを紹介します。
現在の飼育状況と照らし合わせてみてください。
なお、これ以外にも原因がある場合がありますので、獣医師に診てもらうこともご検討ください。

1 頻度が多すぎる

拒食を心配するあまり、餌やりの頻度が多過ぎていませんか? 
蛇の餌やりのペースは、幼体では3~4日に1回、成体では 1〜2週間に1回くらいがよいと言われています。 
当然、種類や成長具合によって大きく変わるため、生体にあわせて適切な餌の頻度を調べてみてください。

ヘビは犬や猫とはエネルギーの消費量が異なります。
水さえ飲んでいれば1ヶ月くらいは食べなくても問題ありません。 

餌をやる期間の目安に幅がありますが、排泄をしてから次の給餌をするタイミングだと考えると良いとされています。

2 ストレス(ハンドリングや購入直後など)

ヘビは基本的に神経質な生き物です。
当然ですが、小動物であり私たち人間は彼らからすれば危険な対象に見えることでしょう。
(稀に、多少のことは気にしない図太い個体もいます笑)

特に飼い始めたばかりの場合、環境や人に慣れていないこともあり、
手の上に乗せて身体を触る「ハンドリング」にストレスを感じることがあるようです。

3 温度が適切でない

ヘビを含めた爬虫類は、極端な温度変化に弱く、温度が低いと代謝が落ち食欲の減退に繋がります。
さらに、エサを食べたとしても寒いと、消化不良を起こすことがあります。

また、暑過ぎると私たちと同様に熱中症になってしまいます。
夏場など暑い時期は、クーラーで室温を適切な温度にすることが大切です。 

ヘビの種類にもよりますが、コーンスネークやポールパイソンなどの適温は、一般的に飼われている種類だと26〜30度くらいです。 。

4 隠れられる場所がない

ヘビは暗くて狭いところに入ると落ち着く習性があります。
飼育環境に慣れておらず、怯えているのかもしれません。

ヘビの飼育において、シェルターは無くても飼育できると言われていますが、
シェルターを用意すると食欲が戻ることがあるようです。 
 

5 脱皮前

脱皮前になると多くのヘビが餌を食べなくなります。
脱皮すれば再び食べるようになるので、心配しなくても大丈夫です。
脱皮が終わるまで静かに待ちましょう。  

6 鮮度

餌の鮮度が悪いと食いつきが悪くなるだけでなく、体調を崩し最悪の場合、命を落とすリスクがあります。
冷凍マウスや冷凍ヒヨコ、冷凍ウズラなどはネット販売で購入する方も多いのではないでしょうか。 

ネット販売は手軽に買える反面、実物が確認出来ないため、
「鮮度が悪く腐敗したものが入っていた」など品質の悪いものもあるようです。
また、中には腫瘍があったり病気のエサが混ざっている可能性もあります。 

エキゾチックアニマルを扱うペットショップで実物をよく見て購入するか、
ネット販売で購入する際に慎重に調べて口コミなどをよく確認するようにしましょう。 

7 餌の温度 

餌の解凍は適切に出来ているでしょうか? 

ポールパイソンなどヘビにはピット器官と呼ばれる器官があり、温度を感知することで餌を認識すると言われています。 

餌の解凍が不十分だと、拒食を招くだけではなく、もし食べたとしても吐き戻しなどの原因にもなります。
冷凍エサは、芯まで解凍し、人肌ほど温めてから与えるようにしましょう。 

8 餌の好き嫌い 

一般的に与えられているのは、冷凍マウスや冷凍ヒヨコ、冷凍ウズラなどだと思いますが、中には「ラットしか食べない」「ヒヨコしか食べない」などこだわりのあるヘビもいます。

拒食の対処方法

1 飼育環境を見直す

原因にも挙げた通り、飼育環境は非常に重要な要素です。

まずは、温度が適切かどうか確認してください。
必要に応じてエアコンや、保温用品(暖突やパネルヒーター、保温ライトなど)を活用し、
ケージ内が適温になるように調整しましょう。

また、ケージに布を被せて暗くしたり、ケージにシェルター(隠れ家)を設置したり、
ヘビが落ち着ける環境にすることも大切です。

2 何もしない

何も対処していないようですが、静かに放っておくだけで解決することも意外と多いです。 

神経質な個体だと、人が見ているときは餌を食べないヘビもいます。
餌を入れたら、経過を見たくなるかもしれませんが、一度離れてそっとしておいてあげましょう。 

ただし、餌の鮮度のこともあるので、1日経っても食べない場合、その餌は捨てるようにしてください。 

3 エサの解凍方法を見直す

エサの温度が冷た過ぎたり、完全に解凍できていなかったりすると、
拒食の原因になり吐き戻しや食滞の原因にもなります。

冷凍エサのお腹の部分を押してみて、きちんと芯まで解凍されていることを確認してください。 
解凍が完了してからは、お湯で人肌程度に温めて与えてください。

※電子レンジでの解凍は推奨できません。 

冷凍エサ屋「もふりっず」がおすすめする解凍方法は、氷水解凍です。
この解凍方法は、細胞繊維を破壊せず、細菌を繁殖させず、酸化させないという魅力があります。
意外だと思いますが、氷水解凍は、低い温度かつ早く解凍することが可能です。

▼氷水解凍について、詳しくはこちらで紹介しています。

2024/10/29

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4 エサを変える

環境を整え、餌の解凍方法にも問題がないのに拒食が続く場合には、餌を変えてみるのも一つの方法です。 
冷凍エサには、マウスだけでなく、ラットやヒヨコ、ウズラなどいくつか種類があります。

実は、もふりっずの冷凍ヒヨコに変えたことで、
「何をしても食べなかったボールパイソンがエサを食べてくれた」という嬉しいご報告をいただいたこともあります。

また、餌のサイズを少し小さなものに変えると食べることもあります。
大きさはお腹の一番太い部分と同じくらいが良いと言われています。  

まとめ:どうしても食べないときは無理に食べさせないで動物病院に相談を 

強制給餌を奨める方を見かけることもありますが、
無理に餌を食べさせることは、顎や消化器官に負担をかけてしまい、最悪の場合、死んでしまうこともあります。 

まずは、購入したペットショップに相談し、
それでも改善しない場合は、爬虫類に強い動物病院に相談することをおすすめします。 

▼最上級冷凍ヒヨコについては、こちらで紹介しています。

2024/10/27

もふひよこ販売スタート!

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