こんにちは、もふりっず 代表の杉本裕城です。
アオジタごはんの企画・設計・製造・販売をしています。
はじめに
このページで公開するのは、「何を入れるか」ではなく、どう作り、どう守り、どう証明するかです。
工程や管理の話は、派手さこそありません。
けれど、毎回の「ひと口」が設計どおりであることを担保するのは、まさにこの地味な仕組みです。
本編では、−60℃の極冷凍、真空、超低温保管、14日ローテーションという運用の意味を、単なるスローガンではなく「なぜそれが必要か」という根拠とともに説明します。
さらに、温度や検査、基準といった「数字」で語る領域まで踏み込みます。
手に取るのは人間で、口に入るのはアオジタトカゲ。
だから、「工程(つくり方)→保全(守り方)→証明(確かめ方)」の順に、設計が「食べる瞬間」まで維持される理由を提示します。
ぜひ、最後まで読んでくださると嬉しく思います。
概要
安全は「設計」と「管理」で証明する
原材料は「人と同じ目線」で選定。不要な添加物は使わない。
−60℃の極冷凍×真空×超低温保管×14日ローテで、設計どおりの状態を「食べる瞬間」まで保持。
定期検査+内部基準+温度ログで出荷判断を行い、代表値を開示。
嗜好性はペースト化・卵黄嚢・蒸し処理で、添加物に頼らず設計する。
原材料は「人の基準」で選ぶ
食材は命をつくる素材。だから、良いものだけを。
大切な家族に食べてもらうからこそ、原料に妥協はありません。
爬虫類だから許される基準は採らない。
食卓と同じ目線で、何を入れるかと同じくらい何を入れないかを決めています。
基本方針
不要なものは使わない。 人工保存料・着色料・香料は不使用。
野菜は食品として流通する「国産品」のみを加工日に仕入れ、製造は人の食品衛生を指針に運用。
主原料:ヒヨコ(母材)
岐阜県の清らかな水と、自然に恵まれた環境で、のびのびと育った鶏から生まれたヒヨコを採用。
鮮度:朝に孵化した個体を当日中に活け〆 → ただちに加工 → 真空&急速凍結。
組織変性・酸化・細菌増殖の余地を最小化。
副原料:国産野菜(栄養強化)
原則:ヒトの食品基準を満たす新鮮な国産野菜を贅沢に使用。輸入野菜は不使用。加工日当日に仕入れ。
不使用ポリシー
人工保存料/着色料/香料不使用。
素材設計で嗜好性を担保する。
製造技術
−60℃の【極冷凍】で、設計を「食べる瞬間」まで守る
栄養は、設計しただけでは届きません。
原材料の良さを損なわず、数値どおりのバランスをそのまま届けるため、つくり方と守り方まで設計に組み込みます。
特筆すべき技術が、独自の冷凍技術である、【極冷凍】です。
通常の冷凍方法では、氷結晶ができる温度帯(0〜−5℃)をゆっくりと通過するため、細胞内で大きく歪な氷結晶が形成されます。
これにより細胞が破壊され、解凍時に栄養や水分がドリップとして流出し、鮮度の低下や栄養の損失に繋がります。
しかし、【極冷凍】では−60℃の超低温の冷気で包み込むように均一に急速冷凍するため、小さく均一な氷結晶となります。
これにより、細胞膜へのダメージを最小限にし、解凍後も高い鮮度と高栄養の維持を実現しました。
また、加工後すぐに極冷凍することで細菌の増加を抑制でき、安全・安心のごはんに仕上がります。
包装・保管・在庫の原則
仕組みで高鮮度を実現。毎回「できたて」の口当たりへ。
包装:真空包装
保管:自社の超低温帯で一貫管理
在庫:14日以内のローテーション出荷をルール化
家庭での取り扱い:家庭用冷凍庫(−18℃前後)は必ずしも好条件ではないため、なるべく早く使い切ることを推奨いたします。
温度監視
製造〜保管まで温度を連続監視し、規定レンジ内で推移していることを確認しています。
詳細な記録・合否の考え方は 品質保証で解説いたします。
公開フロー
「作りたて相当の状態」を、食べる瞬間まで。
新鮮な材料を仕入れて、その日のうちに加工 → 真空パック → 急速凍結 → 極低温管理。14日以内のものだけを出荷
成形:12マス(1マス約15 g)にすべて手作業で丁寧に封入。必要分だけ解凍でき、今までにない使いやすさを実現。
真空:酸化による劣化を抑制。設計通りの状態で即凍結へ。
保管:自社の超低温帯で安定管理し、作り置きをしない運用。製造から14日以内のものだけ販売。
品質保証「データで安全を証明」
ただ作るだけでは安全は成立しません。
「正しく作られ、正しく保たれた」ことをデータと基準で証明します。
それが品質保証です(QA)。
出荷判断の原則
・製造〜保管中の温度は最高/最低温度を確認し、規定レンジ内であることを担保(温度ログの運用方針は 2章参照)。
・定期的に第三者検査機関で、清浄度(細菌検査)を実施し、基準を満たす限り出荷。
細菌検査(公開データの一例)
生食向け衛生指標と整合的な水準を示す清浄度。
※数値はロットで変動し得るため、内部基準に基づき継続管理・レビューします。法令上の分類や販売区分を意味しません。
人が食べる生鮮食品と同じくらい清潔なレベルです
第三者機関での結果(代表値/100 gあたり)
| 一般生菌数 | 4,200CFU/g |
| 大腸菌群 | 20CFU/g |
| 大腸菌 | 陰性 |
| サルモレラ | 陰性 |
おいしさ設計「食べる喜びまで設計する」
安全は「食べ続けられること」まで含めて完成します。
栄養設計が正しくても、食べなければ届かない。だから嗜好性は設計の一部。
「食べる喜び」を守ることは、健康を守ることだと考えています。
野菜嫌いでも「完食」できる形
全食材を丁寧に粉砕し、なめらかなペースト状に。
偏食回避:野菜だけ残す「選り好み」を構造的に起こしにくい。
一口ごとに配合が均一化され、設計通りの摂取に近づく。
卵黄嚢(ヨークサック)が導く自然な嗜好
孵化直後のヒヨコに残る卵黄嚢は、本能的に好まれる香りと味をもたらす。
一方で全体の脂質は設計レンジ内で管理し、香料・着色料に頼らない。
蒸し処理という「最小介入」
アオジタごはんには緑黄色野菜が使われています。
これらの野菜は蒸すことで甘みや香りが引き出され、青臭さがやわらぎ、食欲をそそる仕上がりになります。
さらに加熱処理によって、本来は生のままでは吸収されにくい栄養素の消化吸収も助けられるため、アオジタにとって効率よく栄養を取り入れられる工夫になっています。
過度に手を加えず、必要最小限の介入で「おいしく食べられる」状態を作っています。
まとめ
実際の製造も透明化
安全は、原材料・製造・検査・嗜好性がそろって完成します。
本編では、私たちが実際に行っている「選び方/守り方/証明/食べ続けられる工夫」を開示しました。
信頼は、透明性の上にしか築けないと考えています。
だから私たちは、数字と管理を、見える形に残し、公開しつづけます。
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注記
本記事は品質と衛生の考え方を説明するもので、特定の法的分類・販売区分を意味しません。